英語動画を最後まで見たのは、いつですか。
最初は3本、5本。「週末にまとめて見よう」と思っているうちに10本を超えて、気づいたら24本。もうそのフォルダを開くこと自体が億劫になっていました。1本あたり1時間として、24時間分。これは仕事の合間に片付けられる量ではありません。
しかも、ようやく重い腰を上げて1本見始めると、すでに誰かが日本語で記事にしていた。私が1時間かけて得た情報は、その人にとっては「先週読んだ話」だったわけです。
そこで「見るのをやめる」ことにしました。正確には、自分の代わりに処理する仕組みをClaude Codeで作りました。
なぜ英語動画は消化できないのか
これは英語力の問題ではありません。
AI・テック系の最新情報は、英語動画が一番速い。それはわかっている。でも、見る時間がない。
テキストなら斜め読みができます。気になる見出しだけ拾って、必要な段落だけ読む。5分あれば要点が掴める。でも動画は私たちの時間を「秒単位」で奪っていく唯一のメディアです。
再生した瞬間から、終わるまで時間が拘束される。英語を聞いて理解できるレベルでなければ「ながら作業」もしにくい。こういう判断が繰り返されます。
「今日は時間がないから、あとで見よう」
この「あとで」が積み重なって、24本になります。これは個人の問題ではなく、英語動画という情報形式と、私たちの時間・認知リソースの間にある構造的なミスマッチです。
気づき:動画は「見るもの」ではなく「処理するもの」
あるとき、自分に問いかけました。
「私は動画を見たいのか。それとも、動画の中にある情報が欲しいのか。」
答えは明確でした。情報が欲しいだけです。
ビジネスの現場では、当たり前に「効率的な情報取得」を選択しています。会議の議事録を読むとき、わざわざ録画を最初から見直す人はいません。なのに、なぜYouTubeやウェビナーになると、律儀に1時間座り込もうとしてしまうのか。
「動画は見るもの」という固定観念が、知らないうちに行動を縛っていたのです。
必要なのは「動画を見る努力」ではなく、「動画から中身を抽出する仕組み」でした。
Claude Codeで作ったツールの概要
作ったのは、英語動画を放り込むと日本語要約が出てくる仕組みです。
コマンド1本で以下が自動で手に入ります。
- 英語動画から日本語要約を自動生成(タイムスタンプ付き章立て構成)
- フル文字起こしを日本語で出力
- キーフレーム画像を各シーンから自動抽出
- 要約をWord形式で1コマンド出力
- WordPress用のHTML/XMLを自動生成してそのまま投稿可能
圧倒的なタイパの差:処理時間の比較
ツールを導入したことで、私の情報収集のワークフローは以下のように激変しました。
| 評価軸 | 従来のやり方(自力で視聴) | ツール導入後(AIで処理) |
|---|---|---|
| 拘束時間 | 90分(動画をじっと見る) | わずか5分(要約を読むだけ) |
| 継続性 | 毎日続けるのは絶対に不可能 | これなら毎朝続けられる |
| インプット言語 | 英語(リスニングに集中) | 最初から綺麗な日本語で出力 |
| 出力形式 | 記憶を頼りに手動でメモ | Word出力・HTML自動生成まで完結 |
90分かけて動画を1本見るのは、仕事の合間には不可能です。でも、**「5分で要約を斜め読みする」**なら、毎朝のコーヒーを飲みながらでも2〜3本処理できます。
コードが書けなくてもClaude Codeで作れた
「ツールを作る」と聞くと、プログラミングの知識が必要に思えます。でも私はコードをほとんど書けません。
Claude Codeに日本語で指示するだけで、ツールが完成しました。
実際に使った指示のイメージ 「mp4ファイルを読み込んで、音声を文字起こしして、日本語で要約してWord形式で出力するツールを作って」
これだけです。Claude Codeがファイルを作り、コードを書き、動作確認まで全部やってくれました。
さらに驚いたのはここからです。
**「プログラミング知識ゼロでEXE(アプリ)化なんてできるの?」**と思うかもしれませんが、本当に指示を投げただけでした。Claude Codeに「プログラミング環境がない他の人のパソコンでも動かせるように、Windowsのデスクトップアプリ(EXE形式)に変換して」と日本語でお願いしたら、必要なパッケージのインストールからビルドまで、裏側で勝手に全部完結させてくれました。
Pythonのインストールが不要なWindowsアプリ版が完成。APIキーを貼り付けて、動画ファイルをボタンで選ぶだけで動きます。
なぜGemini APIを選んだのか
このツールはGemini APIを使っています。月額のサブスクリプションは発生しません。
コスト面もさることながら、動画処理にGeminiを選んだ最大の理由は**「圧倒的な長尺動画への対応力(コンテキストの広さ)」**です。1〜2時間の長い動画でも、内容を丸ごと頭からお尻まで一度に理解して要約してくれる能力は、数あるAIの中でもGeminiがズバ抜けています。
Claude Codeの有料プラン(月約20〜30ドル)はツール作成時に必要ですが、ツールが完成してしまえばあとはGemini APIだけで動かせます。いわば、自分専用のAIアシスタントをタダで雇うようなものです。一度セットアップすれば、あとは動き続けます。
デメリット・注意点
① Claude Codeの初期設定が必要 ツールを作るためにClaude Codeのインストールと有料プランへの登録が必要です。初期設定については「Claude Codeの始め方」の記事を参考にしてください。
② 動画の長さによって処理時間が変わる 5分というのは短い動画の場合です。90分の動画でも数十分で処理できますが、即時ではありません。
③ 専門用語の精度に限界がある 極めて専門的な技術用語は誤訳・誤認識が発生することがあります。重要な内容は必ず確認が必要です。
④ APIキーの管理が必要 Gemini APIのキーを安全に管理する必要があります。他人と共有したり、公開したりしないよう注意してください。
まとめ
積み動画が減らない理由は、努力不足ではありません。ワークフローの問題です。
「動画を見る努力」をやめて、「動画を処理する仕組み」を作る。この発想の転換だけで、24本の積み動画が毎朝5分で片付くようになりました。
世の中にある既製品のAIツールを使うだけでも便利ですが、「自分の仕事の不満を解消する、自分だけの専用ツール」をノーコードで作れるようになると、ビジネスパーソンとしての市場価値は一気に跳ね上がります。
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Tomoru


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